スキー全盛期の1990年代に『Ski of the year』※No.1の座を７年連続で獲得し、スキーポールの代表格に君臨した『SINANO・INTRA』。
INTRA（イントラ）という名前からも連想できる通り、スキースクールのインストラクター 向けに設計されたポールで、ド派手なデザインもファッションというよりは、ゲレンデでインストラクターのストックワークが生徒によく見えるようにと、実用的観点から考え出されたものでした。

当時のスキーポールといえば黒か白が当たり前のなか、どのスキー場へ行ってもスキースクールの講師のほとんどがこの派手なSINANO・INTRAを使用していました。
スキー場で注目を集めるインストラクターは上達志向のスキーヤーにとって憧れ。
INTRAのNEWモデルは、発売より１シーズン早く各地のスクールのインストラクターに提供されていました。
それを羨望のまなざしで見るスクールの生徒や一般スキーヤーが、シーズンが終わると一目散にショップに駆け込むという図式が確立されました。
軽くてバランスが良く、デザインが良いと瞬く間に人気に火がつき、ついには年間１億円を売り上げるキング・オブ・ポールへと成長しました。

※『Ski of the year』とは山と渓谷社発行のスキー雑誌『Skier』誌上で1991年から約10年間にわたって掲載された人気企画シリーズです。